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電子タバコにニコチンは入ってる?日本で買えない理由と禁煙に使えるか

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電子タバコとニコチン。国内品はニコチンなし、入りは医薬品の扱い

「ニコチンなしだから害はない」と店員に言われても信じきれず、海外製のニコチン入りリキッドを買うか迷っていませんか。

日本の店で売られている電子タバコのリキッドは、ニコチンを含まない製品です。ニコチン入りは医薬品の扱いで国内の店では売れず、手に入れる方法は自分で使う分の個人輸入に限られます。また、ニコチンなしでは吸いたい気持ちそのものは消えません。

厚生労働省の資料や自治体の注意喚起、知恵袋に寄せられた相談をもとに、法律の線引きと依存の仕組みを整理しました。禁煙に使えるのか、体に変化が出たときの目安もまとめています。

目次
  1. 電子タバコのニコチンの有無と、加熱式・紙巻きとの違い
  2. 日本の電子タバコにニコチンが入っていない理由と、個人輸入の線引き
  3. 「ニコチン不使用」表示の製品を選ぶときに確かめる4つのポイント
  4. ニコチンなし電子タバコで禁煙の代わりになるか。依存の仕組みと失敗例
  5. ニコチンなしの電子タバコでも起こりうる体の変化と、やめる・受診する目安
  6. 未成年・若い人はニコチンなしの電子タバコでも注意が必要な理由
  7. 電子タバコを使うときの注意点と、ニコチンを求める人の選択肢
  8. 電子タバコとニコチンに関するよくある質問
  9. まとめ。国内品はニコチンなし、ニコチン入りは自分で使う分だけ
  10. 脚注・出典

電子タバコのニコチンの有無と、加熱式・紙巻きとの違い

「電子タバコはニコチンなしって本当なのか」と迷う人は多いはずです。国内で一般に売られている電子タバコは、ニコチンを含まない製品として販売されています[1]。一方、加熱式タバコと紙巻きタバコはニコチンを含みます。

電子タバコはリキッドを加熱する製品で、タバコの葉を使わない

電子タバコは、香料などを含む液体(リキッド)を電気で温め、出てきた蒸気(エアロゾル)を吸う製品です。タバコの葉は使いません。加熱式タバコは葉を加熱する製品で、たばこ事業法では紙巻きと同じ「製造たばこ」に当たります[1]。見た目での見分け方は電子タバコの種類一覧で図にしています。

ニコチンの有無を3種類で比較

ニコチンの有無は、タバコの葉を使うかどうかで分かれます。

項目電子タバコ(VAPE)加熱式タバコ紙巻きタバコ
ニコチン国内品はなしありあり
タバコの葉使わない加熱する燃やす
法律上の扱いたばこ製品ではない製造たばこ製造たばこ
国内での入手ニコチン入りは店で売れない店で買える店で買える
紙巻き・加熱式・電子タバコのニコチンの比較図。紙巻きは葉を燃やし、ニコチンありで国内の店で買える。加熱式は葉を加熱し、ニコチンありで国内の店で買え、法律上は紙巻きと同じたばこ。電子タバコは液体を加熱し、国内品はニコチンなし。ニコチン入りは医薬品の扱いで、国の承認がないため国内の店では売れない。ニコチンなしでも無害とは言えず、長く使ったときの影響はまだ分かっていない
国内の店で買える電子タバコは、ニコチンなしの製品です

「節約になる」「無害」とは言い切れない

電子タバコは、本体に加えてリキッドを買い続けます。吸う量が多いほど、費用はかさみます。健康面でも、長く使ったときの影響はまだはっきり分かっていません。WHOも、長期的な影響に明確に答えるには早すぎるとしています[2]。

日本の電子タバコにニコチンが入っていない理由と、個人輸入の線引き

通販でニコチン入りリキッドの広告を見て、買ってよいのか不安になる人もいるでしょう。ニコチン入りは医薬品の扱いのため、国内の店では買えません。手に入れるなら、自分で使う分を海外から個人輸入することになります。

ニコチン入りリキッドは医薬品の扱いで、国内の店では売れない

ニコチンを含むリキッドは、薬機法(医薬品医療機器等法)で医薬品に当たります。厚生労働省の承認などがない限り、国内の店では販売できません[1]。神奈川県によると、ニコチン入りの電子タバコで国内の承認を受けた製品は、これまでありません[3]。

同県は、ニコチンを知らずに長く繰り返し使うと、吐き気や嘔吐、頭痛、めまいなどの副作用や依存が出る恐れがあるとも注意を呼びかけています。

海外製ニコチンリキッドは自分で使う分なら個人輸入できる

自分で使う分を海外から取り寄せる個人輸入は認められています。税関の確認だけで通せるのは1か月分までで、リキッドなら120ml、カートリッジなら60個です[4]。両方を一緒に取り寄せるときは合わせた量で数えます。1か月分を超えるときは「輸入確認証」という別の手続きが必要です。

ニコチン入りリキッドの個人輸入の線引きの図。認められるのは自分で使う分だけ。できることは、海外の店から自分あてに届けてもらうこと。税関の確認だけで通る1か月分は、リキッド120ml、カートリッジ60個で、両方なら合わせて数え、超えると別の手続きが必要。してはいけないことは、人に譲る・売ること(友人に分ける、フリマで売るのも同じ)と、人の分までまとめて輸入すること。代行サイトは届き方を確認し、業者がまとめて仕入れる形は違法な輸入になりうる
個人輸入できるのは、自分で使う1か月分が目安です

海外製は表示が外国語のことも多く、ニコチンの濃度は自分で確かめるしかありません。ニコチン入りのリキッドを子どもが飲むと、けいれんなどの中毒を起こし、命に関わることがあります[5]。元の容器のまま、子どもの手が届かない場所に保管してください。トラブルがあっても、返品や補償を受けにくい点にも注意しましょう。

譲渡・転売・代行まかせの落とし穴

個人輸入した医薬品を、ほかの人へ売ったり譲ったりすることは認められていません。ほかの人の分をまとめて輸入することもできません[6]。友人に分ける、フリマアプリで売るのも同じです。「余ったから少しだけ」でも避けてください。

代行サイトを使うときは、届き方を確かめましょう。海外の店から自分あてに直接届く形なら、輸入するのは自分です。業者がまとめて仕入れてから客に送る形は、業者による許可のない輸入になりうると国は示しています[7]。

仙台市も、品質や安全性が確かめられていないとして、ニコチン入り電子タバコの個人輸入は控えるよう呼びかけています。

「ニコチン不使用」表示の製品を選ぶときに確かめる4つのポイント

「ニコチン不使用と書いてあれば安心」とは限りません。2010年には国民生活センターの調査で、ニコチンを含まないと表示された電子タバコの一部からニコチンが見つかりました。神奈川県も、この発表を挙げて安易な使用を避けるよう呼びかけています[3]。次の4点を確かめてください。

1. 成分表示にニコチンの記載がないか

成分欄にニコチン(nicotine)の表記がないか確かめます。成分表示が見当たらない製品は買わないでください。

2. 販売元・製造国が書かれているか

国内の販売元の名前と連絡先、製造国が書かれていれば、問い合わせ先がはっきりします。売り手が分からない製品は避けましょう。

3. 海外製のリキッドを混ぜていないか

国内品のタンクに海外製リキッドを継ぎ足すと、ニコチンが入っているか分からなくなります。1種類ずつ使ってください。

4. 迷ったら販売元や自治体の薬務窓口に聞く

表示だけで決められなければ、販売元に問い合わせましょう。薬の販売や輸入については、都道府県の薬務の担当部署(薬事を受け持つ窓口)にも相談できます。

ニコチンなし電子タバコで禁煙の代わりになるか。依存の仕組みと失敗例

ニコチンなしでは、ニコチンが切れたときのイライラや強い欲求(離脱症状)は抑えられません。

吸いたい気持ちの正体はニコチン依存で、口寂しさを埋めても消えない

ニコチンが入っていなければ禁煙の代わりになるのでは、と考える人もいます。ニコチンなしで吸う意味があるのか、という疑問もよく見られます。

吸いたい気持ちの正体は、血液中のニコチンが減ると不快になるニコチン依存です。ニコチンが切れると、イライラなどの離脱症状が出ます[8]。原因はニコチンが減ることなので、ニコチンを含まない蒸気では補えません。満たせるのは、口元の寂しさや一服する習慣までです。

ニコチンなしの電子タバコで禁煙できるかの図。ニコチンなしで埋まるのは、口寂しさや手持ちぶさた、一服する習慣や煙を吐く感覚まで。埋まらないのは、落ち着かない・集中できないといったニコチン切れのイライラと、体がニコチンを求める依存による強く吸いたくなる気持ち。早く確実にやめたいなら、禁煙外来や、ニコチンパッチ・ガムで少しずつ減らす方法を検討する
ニコチンなしで埋まるのは、口寂しさや習慣までです

「ニコチンなしを吸ったら逆に吸いたくなった」という失敗例

知恵袋には、ニコチンなしの電子タバコを吸ったら逆にタバコを吸いたくなった、という回答があります。吸う動作や煙を吐く感覚が、紙巻きを思い出させたのでしょう。禁煙2日目に我慢できず吸ってしまった、という相談も多く見られます。

海外の研究でも、禁煙の助けになりうるのはニコチン入りのほうで、ニコチンなしの電子タバコで禁煙できるという効果は確認されていません[5]。そのニコチン入りも、日本で禁煙用として承認された製品ではありません。

紙巻きからニコチンなしまで約3年かけて移った例

紙巻きからニコチン入り、さらにニコチンなしへと段階的に移り、本数は制限せず約3年かけてほぼ吸わなくなったという体験談があります。あくまで個人の体験で、同じ結果は保証されません。ニコチン入りは個人輸入でしか手に入らない点にも注意が必要です。

この方法が向く人・向かない人

向くのは、時間をかけて減らしたい人や、香りや吸う動作が恋しい人です。早く確実にやめたい人には向きません。

本気で禁煙したいなら、禁煙外来やニコチン置換療法が使えます。ニコチン置換療法は、ニコチンパッチやガムでニコチンを少し補い、離脱症状を和らげながら量を減らしていく方法です。条件を満たせば、禁煙外来では12週間に5回の治療を健康保険で受けられます[9]。

ニコチンなしの電子タバコでも起こりうる体の変化と、やめる・受診する目安

「ニコチンなしなら体に悪くないはず」と思っていても、咳や痰、眠りの変化を訴える相談はあります。ニコチンがないことは、無害の保証になりません。

明け方の咳・黄色い痰が出た相談例

ニコチンなしの電子タバコでも、吸い始めてから咳や痰が出るようになったという相談があります。相談者は明け方の強い咳と黄色い痰に悩み、吸い続けてよいか迷っていました。電子タバコを使う10代で咳や息のゼーゼーが増えるという報告もあります[5]。

眠りが浅くなった原因は禁煙か電子タバコか

約30年の喫煙をやめる際に電子タバコを補助に使い、禁煙後に眠りが浅くなったという相談も見られます。原因が禁煙か電子タバコかは、相談内容だけでは決められません。禁煙2週間目に電子タバコを買った人からは、店員の「肺喫煙しても大丈夫」という説明を信じきれないという声もあります。

こんなときは使用をやめて受診する

  • 咳や痰が続く、または悪化している
  • 黄色い痰や息苦しさがある
  • 眠れない日が続き、日中の生活に支障が出ている

こうした変化があれば使用をやめ、医療機関に相談してください。電子タバコを長く使ったときの影響は、まだ十分に分かっていません[2]。使う本人への影響は電子タバコの危険性の記事にまとめています。

未成年・若い人はニコチンなしの電子タバコでも注意が必要な理由

「ニコチンなしなら未成年が吸っても問題ない」とは言えません。

若いうちに使うと、紙巻きを吸い始めやすくなる

米国の科学アカデミー(NASEM)は2018年の報告で、若い人が電子タバコを使うと紙巻きを吸い始めやすくなる、という相当な根拠があるとしました[5]。WHOも、タバコを吸ったことのない若者では、紙巻きを吸い始める割合が約3倍になるとしています[2]。ただし、ニコチンなしの製品だけを調べた結論ではありません。

米国の中高生の電子タバコ利用

米国の全国調査では、2025年に電子タバコを使った中高生(過去30日以内)は約144万人で、全体の5.2%でした[10]。2023年の約213万人、2024年の約163万人から減ってはいますが、なお100万人を超えています。

ニコチンなしでも喫煙習慣につながる懸念

吸う動作や香りに慣れることが、ニコチン入りや紙巻きへ進むきっかけになりかねません。未成年は、ニコチンの有無にかかわらず使わないでください。

電子タバコを使うときの注意点と、ニコチンを求める人の選択肢

使うなら何に気をつけるべきか。注意点は次の4つです。

リキッドの期限・冷暗所保管・吸いすぎ・マナー

  • リキッドの期限を確認する
  • 冷暗所で保管する(夏の車内に置きっぱなしにしない)
  • 吸いすぎない
  • 周りに配慮し、喫煙マナーを守る

ニコチンなしでも、蒸気や香りを嫌がる人はいます。周りの人への影響は電子タバコの副流煙の記事で整理しています。

ニコチンが欲しいなら加熱式、やめたいなら禁煙外来という選択肢

ニコチンが欲しい人が国内の店で買えるのは、加熱式タバコや紙巻きです。どちらもたばこ製品で、体への負担はなくなりません。禁煙が目的なら、禁煙外来やニコチン置換療法が向いています。

電子タバコとニコチンに関するよくある質問

電子タバコにニコチンは入っていますか

日本の店で売られている電子タバコのリキッドは、ニコチンを含まない製品として販売されています。加熱式や紙巻きはニコチンを含みます。

ニコチン入りの電子タバコは日本で買えますか

国内の店では買えません。ニコチン入りのリキッドは医薬品に当たり、国内で承認を受けた製品がないためです。

海外製のニコチン入りリキッドを個人輸入するのは違法ですか

自分で使う分の個人輸入は認められています。税関の確認だけで通るのは1か月分(リキッド120ml、カートリッジ60個)までで、人に譲ったり売ったりはできません。

ニコチンなしの電子タバコで禁煙の代わりになりますか

禁煙できる効果は確認されていません。ニコチン切れの欲求は残るため、本気でやめたいなら禁煙外来も検討しましょう。

電子タバコとアイコスなどの加熱式タバコは、ニコチンの点でどう違いますか

加熱式はタバコの葉を加熱するため、ニコチンを含みます。国内で売られている電子タバコはリキッドを使い、ニコチンを含まない製品として販売されています。

まとめ。国内品はニコチンなし、ニコチン入りは自分で使う分だけ

国内の店で買える電子タバコは、ニコチンを含まない製品として売られています。ニコチン入りは医薬品の扱いで、手に入れるなら自分で使う分を個人輸入するしかありません。要点は次のとおりです。

  • 国内の店の電子タバコはニコチンを含まない製品。加熱式・紙巻きはニコチンを含む
  • 個人輸入は自分で使う分だけ。1か月分の目安はリキッド120ml、カートリッジ60個
  • 個人輸入したものを人に譲ったり売ったりはできない
  • 「ニコチン不使用」の表示でも、成分表示・販売元・製造国を確かめる
  • ニコチンなしでは吸いたい気持ちは消えない。咳や痰が続けば受診し、未成年は使わない

まずは手元のリキッドや、買おうとしている製品の成分表示を開き、ニコチンの記載と販売元を確かめてみてください。表示で迷ったら販売元や自治体の薬務の窓口へ、体調に変化があれば医療機関へ相談できます。禁煙が目的なら、近くの禁煙外来を調べるところから始めましょう。


脚注・出典

  1. 厚生労働省(研究班編)「加熱式たばこに関するこれまでの知見の整理」(令和8年3月) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001702386.pdf(2026年10月閲覧) ↩
  2. WHO “Tobacco: E-cigarettes”(Questions and answers、2024年1月) https://www.who.int/news-room/questions-and-answers/item/tobacco-e-cigarettes(2026年10月閲覧) ↩
  3. 神奈川県 健康医療局 生活衛生部薬務課「ニコチンを含有する電子タバコについて」(2026年1月20日更新) https://www.pref.kanagawa.jp/docs/n3x/yakumu/info/e-cig.html(2026年10月閲覧) ↩
  4. 厚生労働省「医薬品等輸入手続質疑応答集(Q&A)」Q67(令和7年6月30日版) https://www.mhlw.go.jp/content/001601120.pdf(2026年10月閲覧) ↩
  5. National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine “Public Health Consequences of E-Cigarettes: Conclusions by Outcome”(2018年1月) https://nap.nationalacademies.org/resource/24952/012318ecigaretteConclusionsbyOutcome.pdf(2026年10月閲覧) ↩
  6. 厚生労働省「医薬品等の個人輸入について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kojinyunyu/topics/tp010401-1.html(2026年10月閲覧) ↩
  7. 厚生労働省 医薬局長通知「個人輸入代行業の指導・取締り等について」医薬発第0828014号(平成14年8月28日。旧薬事法の時期の通知) https://www.mhlw.go.jp/kinkyu/diet/tuuchi/0828-4.html(2026年10月閲覧) ↩
  8. 厚生労働省 e-ヘルスネット「ニコチン依存症」(2019年6月18日更新) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/tobacco/yt-052.html(2026年10月閲覧) ↩
  9. 厚生労働省 e-ヘルスネット「禁煙治療ってどんなもの?」(2024年3月6日更新) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-06-007.html(2026年10月閲覧) ↩
  10. 米国食品医薬品局(FDA)”Results from the Annual National Youth Tobacco Survey (NYTS)”(2026年6月23日更新) https://www.fda.gov/tobacco-products/youth-and-tobacco/results-annual-national-youth-tobacco-survey-nyts(2026年10月閲覧) ↩